2017-05

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進化した浅田真央のルッツ さらなる改善点は?

ルッツ、フリップの踏切判定が厳しくなってからずっと「課題」と言われ続けてきた浅田真央のルッツ。
2015年GPFでもSPでは1回転に抜けるミスが出たものの、FSで漸く回転、踏切で認定を得ました。
しかしながらスローで見て真央のルッツはまだ少し不完全なように思います。
真央のルッツの欠点がどこにあるのか、改善について検証してみたいと思います

ジャンプの見分け方についてはGPF終了後の12月15日にプロスケーター・村主章枝氏が自身のブログの中で
Canon協力のもと動画を使って解説されているのでそちらを参照にしていただきたい

ルッツジャンプのみキャプチャします
ルッツ踏切り① ルッツ踏切り② ルッツ踏切り③ ルッツ踏切り④ ルッツ踏切り⑤ ルッツ踏切り⑥ ルッツ踏切り⑧ ルッツ踏切り⑨ ルッツ踏切り⑩ ルッツジャンプ①  ルッツ踏切り⑪ ルッツジャンプ⑫ルッツジャンプ⑬

残念ながらルッツジャンプは正面からの映像ではないのでわかりづらいかもしれませんが
プレパレーションの時点で体はグイッと右(時計回りの方向)に捻る動きを付けます
ルッツジャンプ①
ジャンプの見分け方についてはたくさん動画は上がっていますが
上体を右に捻る動作についてまで言及してあるのは村主氏の解説のみです。
これは非常にわかりやすいです
跳び上がってからの回転ルッツジャンプ②
そして今度は跳び上がってから反時計回りの回転に体をひねって軸を作り3回転まわります(動画は2回転だけど)
ジャンプの教科書というべき羽生結弦でさえジャンプ着氷で苦労しているところを見ると
正しいフォームであればあるほど跳びやすく回りきって降りやすいという代物ではないのです、ルッツは。
正しいフォームだからこそ右回転の捻りから直ちに空中で左回転の軸に戻さなければならないので回転軸のとり方が難しくなる。
ルッツジャンプが「後ろ向きで踏み切る最も難しいジャンプ」とされる所以でもあります

シニアに上がった頃の浅田真央のルッツには非常に大きな癖がありました
2006年スケートアメリカの動画はこちら

浅田真央2006ルッツ① 浅田真央2006ルッツ② 浅田真央2006ルッツ③ 浅田真央2006ルッツ④ 浅田真央2006ルッツ⑤ 浅田真央2006ルッツ⑥ 浅田真央2006ルッツ⑦ 浅田真央2006ルッツ⑨ 浅田真央2006ルッツ⑩
右足をトップのところに振り上げるところまではなんとか右に捻った状態をキープしています 
浅田真央2006ルッツ⑪ 浅田真央2006ルッツ⑫ 浅田真央2006ルッツ⑬ 浅田真央2006ルッツ⑭ 浅田真央2006ルッツ⑮ 浅田真央2006ルッツ⑯
youtube動画で真央の欠点について「ルッツは左肩でリードして跳ぶが、
真央は右肩リードで跳んでしまう」という解説がありました。
ルッツが得意な選手というのはトウをつく瞬間まで左肩を上げて右に捻った状態をキープし続けています
ところがトウを振り下ろすあたりから真央は体の捻りを回転する反時計回りに少しずつ変わってきています
だんだん重心がインサイドに傾いてしまいますので踏切もインサイドのカーブに乗ってしまう。
というか、真央の脚力はそれほど高くはなかったようなので、踏み切る足が踏ん張りきれずに
下半身の方から先にインエッジに乗ってしまいバランスをとろうとして右肩も一緒に下がってきているのかもしれないですが

ここに真央のルッツの問題点があったと思います。

女子に関しては相対的にフリップをアウトで踏み切る選手よりルッツをインで踏み切る選手が多いのですが
このような踏切になってしまう選手はなにも浅田真央だけに限った事ではなく
ルッツでエラー持ちの選手のフォームをよくよく見てみると右トウを振り下ろすまでに
体の捻りが元に戻ってしまうというケースがよく見受けられます
典型的なのは村上佳菜子、ジジュン・リのルッツで逆回転で分かり難いかもしれませんがワグナーにも同じ傾向があります。
ロステレコム杯で認定、GPFで!判定を受けたメドベデワのルッツも
トウをつく直前から体は右への捻りから左への回転に変わってしまっています


こちらは2008-2009年タチアナ・タラソワのもとでルッツ矯正をしていた時のもの


キャプチャしてみます
浅田真央2008ルッツ① 浅田真央2008ルッツ② 浅田真央2008ルッツ③ 浅田真央2008ルッツ④ 浅田真央2008ルッツ⑤ 浅田真央2008ルッツ⑥ 浅田真央2008ルッツ⑦ 浅田真央2008ルッツ⑧
踏み切る直前まで真央が肩の捻りを意識してるのがはっきりと見て取れるかと思います
この踏切りであればどの大会でも認定を勝ち取れるルッツでした。
ところがこのシーズンの真央はNHKはい、GPF、全日本では認定を受けたものの
跳び上がってからの回転軸が上手くとれずにパンクするケースが続き、ルッツはこの翌シーズンから外すことになってしまいました


佐藤信夫氏に師事してからの真央のルッツ。こちらはソチオリンピックのもの。


ルッツ部分をキャプチャしてみます
浅田真央2014ルッツ① 浅田真央2014ルッツ② 浅田真央2014ルッツ③ 浅田真央2014ルッツ④ 浅田真央2014ルッツ⑤ 浅田真央2014ルッツ⑥ 浅田真央2014ルッツ⑦ 浅田真央2014ルッツ⑧ 浅田真央2014ルッツ⑨ 浅田真央2014ルッツ⑩ 浅田真央2014ルッツ⑪ 浅田真央2014ルッツ⑫ 
ここまでは体を右に捻る体制をなんとかキープしていますが問題はトウを振り下ろすまで。
浅田真央2014ルッツ⑬ 浅田真央2014ルッツ⑭ 浅田真央2014ルッツ⑮
振り下ろす際に右肩が徐々に下がって身体は回転する左方向に捻り始める悪い癖が
再び真央のルッツに出ていました
バンクーバー五輪からソチ五輪までの4年間は助走スピードを生かした大きなジャンプを跳ぶことに重きを置いていましたので
ルッツのエッジは二の次だったかもしれません


2015年復帰後認定を受けた真央のルッツ。


浅田真央2015ルッツ② 浅田真央2015ルッツ③ 浅田真央2015ルッツ④ 浅田真央2015ルッツ⑤ 浅田真央2015ルッツ⑥ 浅田真央2015ルッツ⑦ 浅田真央2015ルッツ⑧ 浅田真央2015ルッツ⑨
プレパレーションに入る前から右肩をひねる状態を意識し、
トウを振り下ろした瞬間には肩のラインはやや水平には戻っているものの、
なんとか直前まで右に捻る体勢をキープし続けていました
これが認定を受けた理由ではないでしょうか
ただ、トウをつく瞬間に右への捻りが左への捻りにやや戻っていることで
技術審判によってはまだ!判定にとどまる可能性もあるかもしれません

浅田真央はNHK杯、ファイナルSPとルッツでは苦戦を強いられていますが通し練習ではしっかりと基本形はできています
こちらはCOCの通し練習で跳んでいたルッツ。

認定を受けたファイナルのFSよりも右に捻った姿勢をキープできています
浅田真央COCルッツ① 浅田真央COCルッツ② 浅田真央COCルッツ③ 浅田真央COCルッツ④ 浅田真央COCルッツ⑤ 浅田真央COCルッツ⑥ 浅田真央COCルッツ⑦ 浅田真央COCルッツ⑧
この型をしっかり馴染ませていけば今後もルッツで!判定もe判定儲けることはないのではないでしょうか?

一方でSPでは中国杯FS、NHK杯SP、FS、GPFSPと回転が抜けるミスも続きました
こちらは1回転に抜けたGPFのルッツ。

ルッツ部分はこちら
浅田真央GPFパンクしたルッツ① 浅田真央GPFパンクしたルッツ② 浅田真央GPFパンクしたルッツ③ 浅田真央GPFパンクしたルッツ⑤ 浅田真央GPFパンクしたルッツ⑥ 浅田真央GPFパンクしたルッツ⑦ 浅田真央GPFパンクしたルッツ⑧
パンクした3Lzについてはアウトエッジに乗り切ることを意識し過ぎるあまり
トウをつくタイミングがやや遅れてしまっていました。
織田信成氏の言葉を借りるなら「大事に行き過ぎた」でしょうか。
空中で脇を締めて軸を獲るのが完全に遅れてしまっていました

浅田真央のルッツに入る助走スピードは悪くないと思います。
トウをつくタイミング、体を締めるタイミングがかみ合ってくれば
回転が抜ける癖も徐々に解消してくるのではないでしょうか

シニアに上がった頃には癖の強かった真央のルッツは大きく進化しています
矯正はほぼ完了したと言っていいでしょう。
SPでルッツが抜けて出遅れることが続いているので順位を優先するために
全日本選手権ではもしかしたら構成を3A,3F+2Lo、3Loに変えてFS一本でという方法になるのかもしれませんが
GPFの認定を励みに浅田真央には自信を持ってルッツを跳び続けてもらいたいですね
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3Aへの挑戦を始めた女子選手たち

ブログ更新を休んでいる間にネーベルホルンSPでは長洲未来が、
スケートアメリカFSではカナダのアレイン・チャートランドが
それぞれ3Aを入れる取り組みを始めました
プログラム完成度重視な採点傾向の強い女子では
浅田真央やエリザヴェータ・タクタミシェワのようにある程度完成度が高くなければ
挑戦する選手は当面出てこないと思ってました。
不完全でも挑戦する選手が新たに表れるというのは嬉しい誤算でした
もっともスケートアメリカFSで3Aに挑戦したアレイン・チャートランドに関してはいろいろ批判が多かったようで・・・

というのもジャンプが失敗続きでジャッジ評価はこんなことになってしまったから
アレイン・チャートランドFSプロトコル_convert_20151027021440



3A⇒転倒
3Lz⇒UR転倒
3F⇒e判定両足着氷
3Lo⇒ステップアウト
2A⇒DG転倒
3Lz+3T⇒セカンド3TでDG両足着氷(第1ジャンプもツーフットぽい)
3S+SEQ⇒3S+2Aを予定するも第1ジャンプステップアウトのため2Aはノーカン

…と7度跳んだジャンプ全て大幅減点という結果に。

某掲示板では「マトモに要素もこなせないくせに無理にブッ込んでみっともない」
「博打みたいなもの」「無謀な挑戦」などと散々な言われ様でした
日本は全日本選手権だけでなくGPSやCSなど公式戦、準公式戦のスコア、ワールドスタンディング全てが
世界選手権や四大陸選手権、五輪の選考対象となってしまうため
初戦から失敗が許されず大技に挑戦しづらいところもありますが
アメリカ、カナダ等はGPS終了後の国内選手権のみで代表選考が行われますので
そんなにブウブウ文句を言わんでも…と思います。

アレイン・チャートランドの3Aに関して助走のスピードや入り方としては十分で、
高さや飛距離が足りなかったという事も無かった
彼女に関してどこに問題があったかというと跳び上がってからの回転軸のとり方ではないかと思う。

今年認定を受けたエリザヴェータ・タクタミシェワ、浅田真央のジャンプと比較してみると
成功した二人の3Aは降りるときまで真っ直ぐ細い回転軸を保てていますが
チャートランドのジャンプは跳び上がった直後では軸は真っ直ぐ前傾気味ではあったものの
回転すればするほど体の軸が後ろへ、後ろへどんどん傾いて大きくのけぞるようにまでなってました
その傾向はトリプルアクセルだけにとどまらず、失敗した全てのジャンプにも出ていました
トリプルアクセルで大きく転倒してもリンクを爆走し、他のジャンプを思い切りよく踏み切っていたし
ギュルルルると勢いよく回転もして高さもしっかり出せていました。
スピンやステップでもスピードは保てていた。
18、19歳の頃のカロリーナ・コストナーのようにスピードをうまくコントロールできず
ジャンプの滞空中に体が遠心力に負けて軸を保てなかったことに失敗の原因があったのではないでしょうか

ジャンプの助走スピードをあげれば上げるほど強い遠心力がかかり着氷にかかる重力も大きくなる。
その強い遠心力に負けずに素早く回転軸を獲り、細い真っ直ぐな軸を保ち続けるには強い体幹が必要ですし
降りた時の衝撃を受け止められるだけの筋力も必要になろうかと思います
チャートランドは今回の3Aを含めて速い助走スピードからジャンプを跳ぶ選手なので
跳び上がってから降りるまでに真っ直ぐな軸を保つことができるようになれば他のジャンプも決まってくるでしょうし
3Aも成功に近づくのではないかと思います

チャートランドとは逆に助走にスピードがなく高さや飛距離がやや足りなかったのは
公式戦開幕より一足先に開催されたネーベルホルン杯で挑戦していた長洲未来。
軸のとり方、回転の速さは悪くなかったですが高さや飛距離が足りず両足着氷、DGとなりました
長洲未来 ネーベルホルン杯2015+SP_convert_20151027172447

長洲の方も続く3T+3Tは第2ジャンプがUR判定と着氷の乱れで減点、ステップからの3Loは1回転に抜けてノーカンと
ジャンプ全てミスという事になってしまいました
曲調がバラード系というのもありますが全体的にスピードも無かった。
長洲の場合は3Aですべての体力を消耗してしまったような気がする

今年女子としては認定を受けたエリザヴェータ・タクタミシェワも冒頭に3Aを跳んで
後半ジャンプが抜けたりスケーティングのスピードが落ちたりもしていた
リーザに関してリンクの使い方が小さい。体力温存のためでもあるんだろうけど
それでもノーミスというのは難しかったりもする
12~13歳の頃から3Aを維持し続けて、所狭しとリンクを大きく使って
大きなミスをほとんどすることなく演技をまとめ上げる浅田真央は規格外だと思う


チャートランドは19歳。長洲未来は22歳。
共に体型の変化を終えてから習得を始めた選手です
浅田真央やタクタミシェワのようにノービス、ジュニアの頃に一度は完成させていた選手が精度を戻すのと
二十歳前後で一から習得を目指すのでは難しさも異なるかと思います
それでも自身のレベルアップのために、競技を勝ち上がるためにトリプルアクセルは必要と習得を決めた二人の挑戦意欲は素晴らしい

伊藤みどりはアイスショーで男子選手のトリプルアクセルをじかに見て手本とし
浅田真央はそのみどりのジャンプのビデオを擦り切れるほど見て手本にし、自分のものにした。
エリザベータ・タクタミシェワを指導しているミーシンコーチも
ジュニア、シニアに上がってまもなくの頃の真央のジャンプを参考にしたという。
今は動画投稿サイトなどもいくつもあり、過去の演技もたくさん見られるようにもなっているので
習得にあたって手本にできるものはたくさんあると思う
長洲、チャートランドらには今後も失敗を恐れずに挑戦を続けて認定を勝ち取ってほしいですし
二人に続く新たな3A挑戦者が今後も出てきてほしいと願っています


この素晴らしき,セカンド3Loの世界 ③ セカンド3Loの難しさ

セカンド3Loを跳ぶことについてですが、現在宮原知子のコーチをしている田村岳斗氏が
難しさに関して次のように述べていたことがありました

(セカンド3Loを跳ぶことが)なぜ難しいかと言うと、1つめジャンプを着地した右足でそのまま片足で跳んで、また右足で着地するので、左足を一度も着きません。1つめのジャンプの着地 の際、体重が足のベストの位置になりと、ループをまっすぐ踏みきれなくなってしまいます。少しでも左右や前後に傾いていたりすると、失敗する可能性が高 い。トウループは、左足が着けるので、少しぐらいバランスを崩しても、体をコントロールできれば、持ち直せて力で跳ぶことができます
今まで僕が見た中ですごいなと思ったのは、アレクセイ・ヤグディン選手が4回転ジャンプでオーバーターン気味で体が開いた状態だったにもかかわらず、体を強引に戻して、背筋力で無理矢理トリプルトウループを跳んだのを覚えています

ループが難しいもう1つの理由がタイミングです。着地の際、しっかり止まってすぐに次のジャンプに入るので、体重の位置と同じようにタイミングもぴったり 合わないといけません。コンマ数ミリの位置、コンマ数秒のタイミングでセカンドのループが跳べるか跳べないかが決まってしまいます
田村岳斗『華麗なる舞』より
(転載のそのまた転載で申し訳ありませんが、田村さんご自身がURL変更の際に古い記事は削除されてしまわれたので
転載して掲載されている方のものをお借りしました)


そこで、「力でトリプルトウループを跳んだ」というケースを探してみたところ
2001年スケートカナダFSの4T+3Tが該当することがわかりました(1:21あたり)


第1ジャンプ4Tの着氷の体勢をキャプチャして見ます
アレクセイ・ヤグディン4-3
角度を変えるとこんな感じ
アレクセイ・ヤグディン4-3②
はっきり言って着氷時の体勢が万全とも言えません。それでもセカンド3Tを回りきっています

セカンド3Tは男子選手なら力で3回転を回りきろうと思えば回れますし
女子選手でも2回転ならつけられるのです

ところがセカンド3Loはそのようなわけにはいきません
浅田真央ファンには思い出したくないかもしれませんが2007年ワールドSPの動画を貼らせていただきますと

つべの速度変更方はこちら
通常再生よりスローリプレイされる4:40あたりのほうが見やすいと思いますが
着氷時にエッジが回りすぎていますので、次のセカンドジャンプがどうなったかと申しますと

このとおり
浅田真央 セカンド3Lo失敗

普通は第1ジャンプ着氷で回りすぎたりしてしまうと単独で放置するのが一番です
ところが、浅田真央がなぜ強引にセカンド3Loをつけようとしたかについては
先に単独3Lzを跳んでいたことにありました
SPにおいてジャンプ要素は
①3回転と3回転、あるいは2回転のジャンプ(どちらが第1ジャンプでもよい)
②ステップからの3回転
③2回転のアクセルジャンプ
と決められているから。

どちらも単独で放置すると後に跳んだ3Fが【3F +COMBO】という扱いになってどのみちGOEで-3評価を受けてしまうから

浅田がワールドでこの失敗をするまでは安藤美姫とともに
2006―2007年にはほとんど失敗がないくらいセカンド3Loを跳んでいました
まだ二人とも10代という事もありますが、二人は絶妙なタイミングでエッジや体重をコントロールして
セカンド3Loを跳んでいたのです

浅田真央3F+3Loコレクション


安藤美姫3-3コレクション

安藤美姫と浅田真央のセカンド3Loについてはそれぞれ特徴があり、
安藤は第1ジャンプを着氷するやただちにセカンドを跳び、
ギュルルと早い回転でドリルのように切り裂くようなジャンプ、
浅田真央はしっかりとためを作りながらセカンドを跳び、
早い回転の中にも背中に羽が生えたかのような軽やかさがありました
私がセカンド3Loの魅力に取りつかれたのも二人のセカンドジャンプを見たからでした

ところが、このセカンド3Lo、現在のGOE基準に照らし合わせると
殆ど加点要素には当てはまらないのです

バンクーバー五輪プレシーズンまでのGOE加点基準はこちらになっていました
(フィギュアスケート資料室さんより
(1) [入り方の評価] 予期せぬ入り方、独創的な入り方、難しい入り方をしている
(2) [入り方の評価] 明確で評価に値するステップやスケーティング動作から直ちに跳んでいる
(3) [空中の評価] 空中で変形ポジションをとっている、または回転の開始を遅らせている
(4) [空中の評価] 高さもしくは飛距離が素晴らしい
(5) [出方の評価] 着氷時に手足がよく伸びている、または独創的な出方をしている
(6) [全体の評価] 入りと出の流れ(加えてコンビネーション・シークエンスではジャンプ間の流れ)が優れている
(※1~2個で+1、3~4で+2、5以上で+3評価)

英語ではこのような表記が
1. unexpected / creative / difficult entry
2. clear recognizable steps/free skating movements immediately preceding element
3. varied position in the air / delay in rotation
4. great height and/or distance
5. superior extension on landing / creative exit
6. superior flow in and out (and in-between in jump combinations / sequences)


当時は高さと飛距離が両立しなくても、高さ、飛距離のうちどちらかが良ければ評価の対象になっていたのです
綺麗に降りたセカンド3Loがどれに該当するかというと旧加点システムでも(4)(5)くらいしかないのです
ちなみにアレの猛スピードから突っ込んで跳ぶ3Lz+3Tについて
「スピードを殺さずに跳ぶので(1)の難しい入りに該当するというデマが飛び交っていますが、
予想外でも独創的でも難しい入りでもないので(1)には該当しません

バンクーバー五輪のシーズンから採用された加点要素はこちら
1)予想外の/独創的な/難しい入り
2)明確ではっきりとしたステップ/フリースケーティング動作から直ちにジャンプを跳んでいる
3)空中で変形姿勢をとっている/回転の開始を遅らせている
4)高さおよび飛距離が十分
5)着氷時に手足が良く伸びている。又は独創的な出方をしている
6)入りと出の流れ(コンビネーション、シークエンスではジャンプ間の流れ)が十分
7)開始から終了まで無駄な力が入っていない
8)音楽構造とよくあっている
※2個で+1評価、4個で+2評価、6個以上で+3評価

五輪シーズンから高さもしくは飛距離から「高さも飛距離も」求められるようになったのです。
セカンド3Loはセカンドでトウループを跳ぶのとは異なり、リズムよくポン、ポンと跳べないため
第1ジャンプと第2ジャンプの流れが詰まりやすい特徴もありますし、
セカンド3Tよりも神経を使うループでは力も入ってしまいます
【音楽構造とよくあっている】かなんて、採点ジャッジの主観で何とでも判断できる要素です
セカンド3Loはほとんど該当しなくなってしまったのです

最も高いGOEがついたのは2011年ジュニアワールドアデリナ・ソトニコワくらいでしょうか

GOEはこちら
ソトニコワセカンド3Lo

ジュニア時代のソトニコワの3Lz+3Loには直前にステップが入っています
採点ジャッジはGOE加点要素のどの部分を評価したのかまでは明らかにしませんが
恐らくは(1)(2)(5)(8)などの部分を主に評価して+2評価になったのではないかと思われます
シニアに上がってからはルッツのロングエッジ判定をとられてしまったのでジュニアほどには加点は付きませんが。

同じくソトニコワがソチ五輪で3T+3Tを跳んだ時の映像です

GOEはこんなについています
ソトニコワ セカンド3T 0:30くらいから3T+3Tが始まるのですが、着氷後に緩やかに大きなトレースを描いているのがお分かりかと思います
一方のセカンド3Loは大きなトレースは描いていません。殆ど演技の流れが止まっています
ジャンプを終えてから無駄な蹴り動作が一つ入っています

昨今の採点傾向からして、ジャッジはジャンプやスピンの入りや出を重視した採点を行い
演技の開始から終了まで要素と要素の間がよどみなく流れるものを好む傾向にあります
ジャンプも難しい入りで入っても着氷時点で流れが止まる者はあまり評価しませんし
スピン、ステップに関してもスピーディーで入りから出がスムーズなものをしっかり評価します
(かの方だけは別採点ですが)

ジャンプはスピードある助走から高く遠い放物線を描いて大きな放物線の中で決められた回転数を回りきり
回転を止めてアウトのエッジに乗り着氷で大きなカーブを描くジャンプを理想としています
実際そのようなジャンプを跳んでいる選手には非常に高いGOEがつきます

セカンド3Loは第1ジャンプでは高さや飛距離を出すことができても降りた時点で
ある程度スピードや回転を止めて次のジャンプを跳ばなければなりません
遠心力を利用して跳ぶしか方法がないので

そこに重心をうまく乗せて膝の屈伸等を利用して上に高く跳び上がらざるを得ません
ループジャンプは後ろ向きに踏み切るジャンプです。ある程度のプレローテーションや許されていますが
完全に前を向いて離氷してしまうのはダウングレード対象となっていますので
降りてから短いカーブの間に跳び上がって回転しなければならないという特性も持っています
そのためには第1ジャンプはやや回転不足気味に降りなければなりませんし僅かなカーブで次のジャンプを踏み切るので
同じ高さは出せても同じ飛距離はつけられないのです。
短い放物線の中で素早く回転軸を獲り速い回転で回りきらなければならなりません。
そのため、セカンド3Loはセカンドをトウループで跳ぶようには
回転を止めた状態で降りることができないので着氷に流れが出ず
次の演技へのムーブメントに入る際に無駄な蹴り動作が入ってしまうのです

技術審判は着氷後の流れが出ないのは回転が足りない状態で降りてきているから
と決めつけているように思いますし
採点ジャッジはセカンド3Loの持つ特性を理解しようとせずに高さや飛距離、着氷の流れだけを重視して採点を行うので
認定が厳しく仮に認定を受けたとしてもGOEが厳しいことになってしまうのではないでしょうか

セカンドジャンプをループで跳ぶ選手だってスピードやエッジ、
ウェイトをコントロールする技術を使っているのです
短い飛距離の中で素早く真っ直ぐな回転軸を作って回りきるというのは
トウループで跳ぶよりも高度なものだと私は思います

判定を甘くしろとは言いません。降りるときに思いっきりグリッとエッジが回っていたり
上体がのけぞるような明らかに足りないとわかるものは
回転不足の判定を受けても仕方ないと思う
浅田真央の3F+3Loは修正して幾分よくなったとはいえ
第1ジャンプの3Fをモホークから入る際に少しスピードを落としてしまうので
改善の余地はあるだろうと思います
現在ノービスでセカンド3Loを跳んでいる青木祐奈、樋口新葉は
セカンドジャンプの高さがやや足りないので彼女らにも改善すべきところはあるとも思います

加点のシステムが現行のままで、判定がこれだけ厳しいとシニアに上がった時に泣くのは彼女たちです
シニアではサマンサ・セサリオ引退で3Loを跳ぶ選手は誰もいなくなってしまいました
浅田真央は復帰予定ですが2回転ジャンプ重複のルール対策のために
ハーフループからサルコウを跳ぶ練習をしているので
3F+3Loとの両立は難しいでしょう。セカンド3Loを捨てる可能性もある

セカンドジャンプがトウループだけでなく、ハーフループを挿む3連続だけでなく
競技でバリエーションのあるコンビネーションジャンプを見たいのです。
今のところルール改正案は出ていませんが
セカンドループを跳ぶ選手たちが不利益をこうむることの無いようなものであってほしい

セカンドジャンプをループで跳ぶ選手には「トウループで跳ぶよりループの方が得意」と言う選手もいるでしょう。
でもほんのわずか、認定とのギリギリのところで回転不足を受けたというだけで、
どうせグリ降りジャンプでしょとレッテルを貼られるのが
セカンドでトウループを跳ぶのは確かに高いGOEを得るという点では効率的かも知れない。
でもセカンドでループを跳ぶ選手は、実はトウループで跳ぶ選手よりも神経を使い、高度な技術を使い
認定を受けたいと努力を重ねていることも忘れないでいただきたいなと思っています

この素晴らしき,セカンド3Loの世界 ② セカンド3Lo受難の歴史

2002年ソルトレイクシティ五輪のペア競技不正採点疑惑から
ジャンプは回転数や種類に応じて、スピン、ステップ、スパイラルシークエンスに
何度に応じてレベルをつけて基礎点を設定し、質の7段階評価による得点で技術点を出し
プログラム全体の評価については「スケーティング技術」「要素の繋ぎ/リンキングフットワーク」
「演技力/遂行力」「振り付け/構成」「曲の解釈」を10段階評価する新採点方式に移行することが決まり
2003-2004年よりISUグランプリシリーズで新方式による採点が試験的に行われ、
翌2004-2005年よりISU選手権大会含むすべての大会で完全施行されることになります

これにより、第2、第3Loは厳しい回転不足判定にさらされ、受難が始まることになるのです
新採点方式以降直後の2003-2004年から、トリノ五輪の行われる2005-2006年までは
回転不足に関して、現行ルールのような不足を表す【<】や【<<」】の表記は全くなく、
問答無用で1回転少ないジャンプで表記
されておりました

たとえば3Lz+3Loの第2ジャンプで回転不足判定を受けますと
3Lz+2Lo

となってしまうわけです
当時のルールとしてはプロトコルのザヤックルールでカウントされるのは【試みたジャンプの回転数】ではなく【判定を受けて確定した回転数】でしたので
セカンド3Loが回転不足判定を受けたからと言って、ザヤるという事はありませんでした
むしろ受難となるのは4Tに挑戦して回転不足判定を受けたばかりにプロトコルに3Tと表記され
3Tの重複でザヤックルール違反扱いになったクワドジャンパーたち。
回転不足はよほどひどいものでなければ自分では回転が足りているのか足りてないのかわかりません。
プロトコルが発表されて初めて回転不足を知り、4Tが3T扱いとなってザヤることに気付くという酷い状態
でした
フィギュアスケート資料室さんからも資料をお借りして
第2、第3ジャンプで跳ぶ3Lo判定件数の経緯を探っていきたいと思います

2003-2004年

新採点方式はGPSのみ。選手権大会は旧採点方式で行われました
【男子】
2003-2004男子 +3Loの選手は全部で5件。
当時のプロトコル表記は回転不足判定を受けると【2Lo】ですからG`Sのプロトコルで2Loと表記されている選手の中にも
下りた選手は他に何名かはいたのではないかと思います
第3ジャンプで、ではなく3―3で跳ぶ選手はケヴィン・ヴァン・デル・ペレン選手1人のみでした
ちなみにこの年の女子認定者はゼロです
 
2004-2005年
新採点方式へ完全移行。
この年も判定のルールもザヤのカウントの仕方も同じです
男女の認定件数はこれだけの方がいました
【男子】
2004-2005男子
シークエンスを除いて+3Loは全部で7件。3―3で跳んだ選手は4件でした
ダイスこと村上大介は当時は日本代表ではなくアメリカ代表でした。
(日本代表に移籍したのは2007-2008から)

【女子】

2004-2005女子
女子は6件。安藤美姫とイリーナ・スルツカヤばっかし。しかも第3ジャンプに2Tをつけるというこの余裕。
女子は安藤美姫、スルツカヤの独断場。ちなみに安藤美姫の3Lz+3Lo+2Tの得点13.50は
【1つのジャンプ要素としては女子歴代最高得点】
だそうです
回転不足判定は厳しくはありませんでしたが、受けると+2Lo扱いですのでこのシーズンも
もっと挑戦者はいたのではないかと思います

2005-2006年
トリノ五輪のシーズン。回転不足判定でザヤに泣いていたのは主に4回転ジャンパーだけでしたが
とうとう第2、第3ジャンプで3Loを跳ぶ選手にも受難者が現れます
それがこの織田信成でした
織田信成_convert_20150527121621
全日本選手権男子シングルに関しては採点ミスから優勝者と2位の選手が入れ替わるという前代未聞の大失態が起こったのですが
実はこのシーズン、回転不足判定に関しては現行ルールのような
【ザヤックルールのカウントは判定を受けて確定した回転数ではなく試みた回転数で行う】ことにはなっていたのですが
技術審判にはセミナーで口頭で伝えられていただけであって、ルールに明記はされていませんでした

そのため知らない技術審判は判定後に確定したジャンプ回転数でザヤをカウントするというバラバラな判定でした

織田信成の全日本FSのジャンプ構成は以下のとおりでした(動画捜索中です)
3A+3T+3Lo
3Lz+2Lo
3S
2A+3T
3F
3Lo
2A
3Lz

織田信成は冒頭の3連続ジャンプの3Loで「回転が足りてない」という自覚があったのでしょう。
案の定、判定は回転不足で表記は2回転となりました
実は日本スケート連盟の失態によりオフィシャル資格を持つ者で
『ザヤのカウントは試みた回転数で』のルール変更を誰も知らなかったのです
。1人を除いて。
連盟が知らないのですから当然コーチも選手も変更されていたなんて伝えられるはずもありません。
でも冒頭の3連続で3Loは2Loの扱いになるから3Loは1度も入っていないと思い
予定通りに単独3Loを跳び、最後に3Lzを跳んだのです

さすがにこれは殿が全面的に悪いとは言い切れないと思います
オペレーターも「判定確定後」で要素を表記しますので
3Loは2Loという表記になり、3Lzはセーフという判定になってしまったのです
ところが、たった一人だけルール変更を知っていた方がいました。
全日本を客席から見ていたISUのスペシャリスト資格を持つ岡崎真氏でした。
「織田信成の得点が高すぎる。ザヤックルール見落としがあるのでは?」という指摘を受けて
試合に関わっていたオフィシャルが慌ててISUに問い合わせて変更を知ったという大失態により
織田信成と高橋大輔の順位は入れ変わることになったのでした。
岡崎さん、ルール変更を知ってたんなら ちゃんと連盟なり他のオフィシャルメンバーに伝えておけばよかったんじゃないの?
そうすれば採点ミスなんて起きなかったのに!!

でも、悪の権化は失態をやらかした連盟ではありません。中継を行ったフジテレビ
フジテレビは採点ミスがあったことを知っていたのですよ。
連盟から採点をやり直して一度発表してしまった「1位:織田信成、2位:高橋大輔」の順位付けもやり直すから
それまで表彰式を行うのは待ってくれ」と伝えて
いたのです。
ところが「放送時間がもう残ってないから」と表彰式を強行してしまったのです。
高橋大輔も織田信成も順位が入れ替わったと知らされたのは
「テレビのための表彰式」が終わった後のことだった。


んで、シレッと他人事のように週明けには自局でこんな放送をしているのですよ。

どういう神経してるんだろうね?

話が逸れてしまいましたがこのシーズンの認定選手はこちらでした。
【男子】
2005-2006 男子

【女子】

2005-2006 女子
ちなみに五輪もワールドも、ISUは【ザヤは試みた回転数でカウントするよ】と言いながら、
どちらも実際にはザヤのカウントは【判定を受けて確定した回転数】で行っています

主にザヤったのはクワドジャンパーで、ループが関係したのは後にも先にも織田信成の一件だけですが
なんというダブルスタンダード!どこからも不服申し立ては無かったのでしょうか?と大いに疑問の残るシーズンでした

2006-2007年
しぶしぶ漸く回転不足判定に【 < 】の表記が明記されることになり
それによって回転不足判定の選手がちらほら現れます
【男子】
2005-2007年 男子
【女子】
2006-2007.jpg
男子は主にジュニア選手ばかりですが、女子ではこれだけの回数でセカンド3Loが跳ばれていて
判定を受けていたのはミラ・リュンのケースだけでした

2007-2008年
ルッツ、フリップにロングエッジ判定導入。
【男子】
2007-2008 男子 第2ジャンプを3Loで跳ぶ選手は8件。3―3―3の最期に3Loを跳ぶ選手も1件。
男子は力で第3ジャンプをループで跳べますので回転不足は非常に少なくたった1件です

【女子】
2007-2008年 女子
女子はアシュリー・ワグナーのシニア参戦でセカンド3Loジャンパーは3人。
のべ12件跳んだケースがありましたが認定件数はたった5件。浅田とワグナーに集中しました
ワグナーはルッツがエラー持ちですのでe 判定による減点も行われますので
跳ぶたびに【単独で3Lzを跳んだほうがマシ】な得点になってしまいました。
安藤、浅田選手の技術点も頭打ちになり、両者でトップを争っていくかに思えた女子シングルは
その後ループの跳べないキム・ヨナも加わって3つ巴の展開になります

2008-2009年。
とうとうあの、「回転不足判定はスロー速度のリプレイを導入して厳しく判定する」のルールが導入されることになります
これによって男子も女子もさらに回転不足判定(特に第2、第3ジャンプの3Lo)の締め付けが厳しくなります

【男子】
2008-2009年 男子 男子は第3ジャンプで3Loを跳んだ件数が12件。3―3―3の第3ジャンプでは7件ありました
判定の数は5件と件数アップです

【女子】
2008-2009年女子
さらに悲惨なことに。11件中、認定された件数はたった2件。それも酷い減点ばっかし
言っておきますが、記憶している限り、ではお手つきやツーフットは無かったのですよ。
『明らかに全然足りねー』という不足もフラットのケース1件のみだったと思います。
それなのになんなのでしょうか?この酷い減点は?
ちなみに安藤、浅田、ヨナの3つ巴になるはずの女子の勢力がこのシーズンで一転、
安藤、浅田の勢いが完全にそがれ、ヨナのひとり舞台になったことは言うまでもありません

2009―2010年。
とうとうフィギュアスケート資料室さんからお借りした資料も枯渇してしまいましたので
ここからは自力で調べた公式戦の要素判定結果一覧の掲載となります
件数が激減しますので男女も大会の開催日程順番もちゃんぽんで。
青で囲っている選手は男子回転不足もエッジエラーも無しの認定はピンク回転は認定されたもののe判定は黄色で表記しました
赤字は減点です

大会競技名前要素GOE
四大陸選手権SPJoey RUSSELLCAN3F+3Lo0.00
四大陸選手権FSJoey RUSSELLCAN3F+3Lo0.60
バンクーバー五輪SPMiki ANDOJPN3Lz+3Lo<-1.20
ロステレコム杯SPMiki ANDOJPN3Lz+3Lo<-2.50
スケートカナダSPJoey RUSSELLCAN3F+3Lo0.60
JGPハンガリーFSZhan BUSHRUS3S+3Lo+SEQ-1.71
JGPベラルーシFSZhan BUSHRUS3S+3Lo+SEQ0.29

男女を合わせてもこれだけしかいない・・・
女子最後の砦は浅田真央かと思いましたが安藤美姫でした。
男子で3連続の第3ジャンプで跳ぶ選手が一人入るかと思いましたがゼロでした。
男子はジョイ・ラッセルが、女子は安藤が一人気を吐いたという感じですね。
ラッセルは3度跳んで全て認定を受けましたが安藤美姫の方は2度挑戦するも全く認められませんでしたが。
ちなみにジュニア女子で公式戦での挑戦者はゼロでした
(B級で見つけたらまた加筆します)

2010―2011年。
この年度より回転不足判定がやや緩和されることになります
表記回転不足区分GOEつけ方
<(under-Roated)4分の1以上2分の1未満「最終GOEは±に制約されないエラー」で最大評価から1段階下げ
<<( dawn-grade)2分の1以上の回転不足「最終GOEは必ず-になるエラー」で-2~-3評価
ちなみにこのシーズン、ジュニア選手のSPステップからのジャンプ課題は『ループ』ですので
セカンド3Loを入れることはできません

男女シングル、ジュニア、シニア合わせてこれだけの挑戦者が現れました
大会名種目名前国籍要素GOE
JGPオーストリアFSAdelina SOTNIKOVARUS3Lz+3Lo0.30
JGPイギリスFSAdelina SOTNIKOVARUS3Lz+3Lo<<-1.90
JGPドイツFSMin-Seok KIMKOR3S+3Lo<<-1.50
JGPFFSAdelina SOTNIKOVARUS3Lz+3Lo0.70
Jr.世界選手権FSAdelina SOTNIKOVARUS3Lz+3Lo1.00
四大陸選手権SPAmelie LACOSTECAN3Lo+3Lo<-1.50
四大陸選手権FSRachael FLATUSA2A+3Lo<-0.60
NHK杯FSShawn SAWYERCAN3F+1Lo+3Lo+SEQ-0.10
スケートカナダSPAmelie LACOSTECAN3Lo+3Lo<-1.90
中国杯SPMiki ANDOJPN3Lz+3Lo<-0.60
GPFSPMiki ANDOJPN3Lz+3Lo<<-1.40

実施されたセカンド3Loのジャンプコンビネーションは延べ10度。
認定を受けたのはシニアはゼロ。ジュニアのアデリナ・ソトニコワのみでした
ジュニアも回転不足判定はシニア同様スロー速度のリプレイで行われますが
シニアほどにはロングエッジ判定やUR判定は厳しくないところもあります
UR判定導入で「質が良ければ最終GOEで加点も」と建前上なっていますが
判定を受けると見事に減点ばかりでした
ショーン・ソーヤー選手に関してはハーフループを挿んでもその後跳ぶのが3Sではなく3Loでは
入れる意味がないと思うんですが・・・なんだかよくわかりません
安藤美姫、ラコステが果敢にセカンド3Loに挑みましたが結局全く認定されず、モスクワワールドは完全回避となりました
(ワールドは来季の出場枠がかかっていますので仕方ないと言えば仕方ないのですが)

2011―2012年
GPSに関して男女シングルの出場人数を12名から10名に削減
「ワールド上位6位以内の選手には最大3大会までの出場を認める。
3大会目を出場する選手には出場ボーナス
」と言うルールを適用しますが
(ファイナル進出条件は出場した3大会のうち最も順位の高かった2大会で集計)
参加者はミハル・ブレジナ、カロリーナ・コストナー、アリョーナ・レオノワのたった3名。
結局このシーズン限りとなりました。(10名は継続で)
なお、ジュニアのSP課題は3Lz。
大会名競技名前国籍要素GOE
JGPオーストラリアSPHae-Jin KIMKOR3F+3Lo< e-1.60
JGPオーストラリアSPCourtney HICKSUSA3F+3Lo<-0.60
JGPオーストラリアFSCourtney HICKSUSA3F+3Lo<<-1.90
JGPオーストラリアFSHae-Jin KIMKOR3F+3Lo<<-2.10
JGPポーランドSPArtur DMITRIEVRUS3F+3Lo1.00
JGPポーランドFSKristina ZASEEVARUS3Lo+1Lo+3Lo<+SEQ-2.10
JGPオーストリアSPGordei GORSHKOVRUS3F+3Lo e-1.30
JGPオーストリアSPMaurizio ZANDRONITA3Lo+3Lo-0.80
JGPイタリアSPMaurizio ZANDRONITA3Lo+3Lo<-2.10
Jr.世界選手権SPAdelina SOTNIKOVARUS3Lz3Lo e0.20
四大陸選手権SPCaroline ZHANGUSA3Lo+3Lo-1.60
世界国別対抗戦SPAmelie RACOSTECAN3Lo+3Lo<<-1.50
中国杯FSAdelina SOTNIKOVARUS3Lz+3Lo e-0.50
ロシア杯FSAdelina SOTNIKOVARUS3Lz+3Lo e-1.70
セカンド3Lo挑戦者は13件。3-1-3のシークエンスで3Loを跳んだ件数が1.
シニア男子はもう一人もいません。シニア女子もラコステ、ジャンだけです(ソト子は年齢的にはまだジュニア)
回転不足判定もe判定もつかなかった選手はアルトゥール・ドミトリエフだけ
ソトニコワはジュニアGPS時代ではルッツのロングエッジ判定も無しでしたがシニアではeが付きまくりでした
ルッツのエッジが×ですが、セカンド3Loは回転が足りているという事でセーフのうちに入れておきます
余談ですが、韓国のヘジン・キム。彼女はジュニア昇格当時は(韓国国内のみでですが)キム・ヨナ2世と言われてました。
その後の彼女を見るとすっかり伸び悩んじゃったなぁという気がします
(パク・ソヨンといい演じ方がヤツそっくりなので・・・アカンて。二人ともヨナ路線からもう離れるべきです)

2012―2013
オリンピックプレシーズンです。
このシーズンではジュニアの課題はフリップ
大会名競技名前国籍要素GOE
JGPフランスSPAlexander PETROVRUS3Lz+3Lo e-1.80
JGPフランスFSAlexander PETROVRUS3Lz+3Lo-1.40
JGPフランスSPYuda MATSUDAJPN3Lo<+3Lo<<-2.00
JGPスロベニアSPManuel DRECHSLERAUT2Lz+3Lo-0.20
スケートカナダFSPolina SHELEPENRUS3Lz+3Lo<<-1.50
四大陸選手権SPChristopher CALUZAPHI3Lo+3Lo0.20
四大陸選手権FSChristopher CALUZAPHI3Lz+3Lo<-0.50
四大陸選手権FSMao ASADAJPN3F+3Lo<-0.40
国別対抗戦FSKevin REYNOLDSCAN3F+3Lo0.40
国別対抗戦FSMao ASADAJPN3F+3Lo<-0.40
あらら。又減ってしまいました。
ソトニコワはこのシーズンセカンド3Loは挑戦していません。ラコステ姉さんも回避しました
セカンド3Loを跳んだ件数は11件。シニアで認定を受けたのはフィリピンのクリストファー・カルーザ、ケヴィン・レイノルズ
女子の認定者はゼロでした。

2013―2014
ソチ五輪シーズンです。浅田真央は女子初の6種8トリプルに挑むシーズンとなります
ジュニアのジャンプ課題はループ。という事でこのシーズンはまたSPでの挑戦者はゼロとなります
せっかくセカンド3Loの3-3を跳んでもステップからのジャンプが2回転では意味がないので
(ジュニアはステップからのジャンプは2回転でもOKですけどね)
大会名競技名前国籍要素GOE
JGPメキシコFSNatalia OGOREL TSEVARUS3Lo+3Lo<-1.90
JGPベラルーシFSNatalia OGOREL TSEVARUS3Lo+3Lo<<-1.40
スケートアメリカSPSamantha CESARIOUSA3Lo+3Lo<<-1.20
中国杯SPAdelina SOTNIKOVARUS3Lz+3Lo<-1.60
TEBSPAdelina SOTNIKOVARUS3Lz+3Lo<< e-2.00
TEBSPSamantha CESARIOUSA3Lo+3Lo<-0.80
GPFFSAdelina SOTNIKOVARUS3Lz+3Lo e-0.30
四大陸選手権SPChristopher CALUZAPHI3Lo+3Lo0.00
ソチ五輪FSMao ASADAJPN3F3Lo<0.00
世界選手権SPChristopher CALUZAPHI3Lo+3Lo<-1.60
世界選手権FSKevin REYNOLDSCAN3F+3Lo0.60
世界選手権FSMao ASADAJPN3F<+3Lo0.00

セカンド3Loを跳んだケースは12件。eも<も無かったのはケヴィン・レイノルズとクリストファー・カルーザのみ。
浅田真央はGOE-評価はつきませんでしたがソチはセカンド3LoはUR判定、
ワールドでは第1ジャンプの方でUR判定がついてしまいました。ソト子はe判定が。
ソト子ちゃん、3Fからセカンド3Loをつけて単独で3Lzを跳ぶとなんとかなりそうな気もするのですが
このシーズンは3Fがやや安定感に欠けていたので難しかったのかもしれません

2014―2015年
シニアGPSは再び男女シングルは12名で行われることになります
セカンド3Loジャンパーのケヴィンは故障、浅田、ソトニコワは休養と寂しいことになりました
大会名競技名前要素GOE
JGP日本SPYaroslav PANIOTUKR3F+3Lo-0.40
JGPドイツSPYaroslav PANIOTUKR3F+3Lo-0.30
JGPドイツFSyaroslav PANIOTUKR3F+3Lo-0.30
スケートアメリカSPSamantha CESARIOUSA3F+3Lo<-0.70
四大陸選手権SPSamantha CESARIOUSA3Lo+3Lo<-0.90
このシーズン、3回転以上のジャンプに関して同一ジャンプの2度とも単独になった場合は後に実施したものを基礎点の7割にして
他のジャンプにセカンドをつけられるというザヤックルール緩和が行われる
一方で
SPで要素抜けのジャンプは基礎点を与えないというルール、
全ての2回転ジャンプで同一ジャンプは2回までというルールに変わったこともあり
挑戦者はたった二人、5件にとどまりました
セサリオちゃん、一度も認定を受けませんでした
男子のジュニア選手も回転は認定を受けましたが加点を受けるというものではありません。全員GOEは真っ赤っかです。

う゛。。。見事に減点ばっかし。

回転で認定を受けるセカンド3Loと、判定を受ける3Loでは何が違うのでしょうか?
 
踏切り×回転○の3Lz+3Lo(1:05あたり)


認定を受けられなかったセカンド3Lo(1:45あたり)

う゛・・・両者の違いが全く分からない

技術審判は着氷時の回転についてはスロー速度を用いたリプレイで検証を行いますが
離氷については「前向きで踏み切るジャンプを明らかに後ろ向きで踏み切ったり
後ろ向きで踏み切るジャンプを明らかに前向きで踏み切った場合はダウングレードする」とは決めているものの
踏切りが正しいかをスロー再生で検証することはしません。
Under-Roatedがとられる場合は着氷時に回転不足があると断定されます

回転不足判定に関しては
・氷のしぶきの大きさ
・トレース(等から降りて 「て」や「と」のトレースになる)
等で判断されます

浅田真央のセカンド3Loはスロー再生で検証するに
トレースは決して「て」のようなカーブを描いているわけでもありませんし
氷のしぶきが大きかったというわけでもありません
ただ、着氷時にブレードが蛇行する動きがみられました
技術審判によっては着氷時に重心がぶれてブレードが蛇行するのを嫌い、判定を下す者もいます
もしかしたらそれが判定を受けてしまったのかもしれません。

2014年スケアメのサマンサ・セサリオも似たようなケースでした(0.20あたり)

セサリオのセカンド3Loは着氷時のブレードが動きまくっています
中には明らかに足りないと思うセカンド3Loもありますが
このような形で判定を受けるのはもったいないですね

男子はいつからか3-3-3で3Loを跳ぶのをやめてしまいましたし
3-3のセカンド3Loを跳ぶ選手もいなくなってしまいました
女子選手でも挑戦する選手はほとんど見かけません。
認定は厳しいし、仮に認定を受けてもセカンドを3Tで跳ぶような、高いGOEはもらえないから。
ではなぜセカンド3Loは高いGOEをもらえないのでしょうか?
次はその理由を跳ぶことの難しさとともに探っていこうと思います

この素晴らしき,セカンド3Loの世界 ①美しきセカンド3Loジャンパーたち

回転不足がスロー速度によるReplayで判定されるようになったため
認定者は泣きたくなるくらい激減してしまいましたがなんとかしてほしいわー(泣)糞ジャッジ、コノヤロー!(▽Ⅲ▽♯)
青木優奈や樋口新葉ら果敢にセカンド3Lo習得に取り組んでいる選手のためにも
セカンド3Lo復権を希望すべく、私の覚えている限りのジャンパーたちを紹介しながら
セカンド3Loの難しさや素晴らしさについて思うことを述べたいと思います

まずはジャンプの基礎点のおさらいを
新聞その他の報道では第1ジャンプ、第2ジャンプの種類はお構いなしで
3回転+3回転と言う括りにされてました
浅田真央がジャンプ修正に取り組み、調子を落としたときには
「○○選手の3T+3Tは浅田真央の3Aより難度が高い」などとほざくメディアがいて
ハァ?単独ジャンプといちばんやさしい3―3を一緒にすんな!
と憤慨したものです

3回転+3回転の難度順はこちら
3A+3Lo 13.60
3A+3T 12.60
3Lz+3Lo 11.10
3F+3Lo 10.40
3Lo+3Lo 10.20
3Lz+3T 10.10
3F+3T 9.40
3Lo+3T 9.40
3S+3Lo 9.30
3T+3Lo 9.20
3S+3T 8.30
3T+3T 8.20


最も難度が高いのは3A+3Loですが、現在は跳べる選手は男子でも1人もいません
跳べていたのはこの方だけ!

ロシアのアレクサンドル・アブト選手。

彼がこの3―3を成功させたのはこのたった1度だけ。

覚えている限りで女子選手で最初にセカンド3Loをプログラムに入れ始めたのは
アメリカのタラ・リピンスキーでしょうか?
後半に3Lo+3Loを跳んでいて、ミスの無い演技とこの高難度ジャンプが1998年長野五輪金メダルの決め手となりました
浅田真央がセカンド3Loを取り入れるきっかけになったのも彼女の演技。
タラ・リピンスキー_convert_20150526120053

(2:55あたり)
リピンスキーについては「特例措置で五輪に出場した」と誤解されている方もいらっしゃるかもしれませんが
彼女が特例措置で出場したのは1997年世界選手権1大会のみ
1998年長野五輪については「オンシーズンの7月1日までに15歳」とい資格を満たしたうえで出場しています
この五輪直後の引退で五輪を含む選手権大会の特例措置は完全撤廃に繋がりました


続いてはこの選手!同じく3S+3Loに成功したアメリカのサラ・ヒューズ選手
サラ・ヒューズ_convert_20150526122447


彼女の何が凄いかというと、3S+3Loと3T+3Loを同時に入れているという事!
セカンド3Loの難度としては高いとは言えませんが、セカンドLoは降りるだけでも難しいのに
五輪という大舞台で1つのプログラムに2度のセカンド3Loというのは非常に素晴らしい!
この2つの3―3でグッと五輪金メダルを引き寄せたのです
(他のジャンプやスピン、ステップについてはイマイチだったのでこの金メダルを巡っては
スルツカヤを要するロシアが猛抗議してすったもんだありました
この2002年ソルトレイクシティ五輪というのはペアで不正採点疑惑が持ち上がったこともあり
新採点方式以降のきっかけとなりました

2002-2003年には世界を震撼させるセカンド3Loジャンパーが現れます。
その名は安藤美姫
安藤美姫_convert_20150526145654

安藤美姫は2002年Jr.GPFで女子史上初めて4Sに成功し新採点方式で初めて認定を受けると
ジュニア世界選手権で3位に入り、翌シーズン全日本では4Sと3Lz+3Loに成功
2004-2005年には3Lz+3Loを引っ提げて本格的にシニア参戦するのです
こちらはマーシャルズの動画です

もはやクレイジーって感じですね。
この安藤のFSの構成にISU幹部のおっさん幹部が賞賛するどころか
「安藤のクワド成功で女子もいよいよ大技に挑戦する時代が訪れるだろう。
彼女らは転倒を繰り返しても挑戦することになるんだろう
でも、そんな演技を見て誰が美しいと思えるのだろうか。女子は3回転ですら限界なのだ」

などと批判して、なんとしても女子大技時代突入を防ごうと抑えにかかるのでした

でも、勝手に女子の限界を決めんな!!(▽Ⅲ▽♯)
だいたい、ジャンプというのは何度も転倒やステップアウトや失敗を繰り返して
身に着けていくものと違うんかい!
最初から完璧にできて一回も失敗せん奴なんか誰もおらんわ!!


・・・失礼いたしました。

安藤美姫の凄いところはどんなジャンプにもセカンド3Loをつけられるというところでしょうか?
2004年には3F+3LoをGPFで跳んでいますし、3Lz+3Lo+2Tを跳ぶという離れ業もやってのけています。
2008-2009年には糞ジャッジの嫌がらせでこれでもかとセカンド3Loで回転不足判定を受けましたが
3T+3Loも跳んでいましたね。
(3T+3Loについては例の女王さまサイドからイチャモンつけられてから全く認定を受け無くなって完全に取り上げ)

2004-2005年になると、3度目五輪挑戦で悲願の金メダルを狙うロシアのイリーナ・スルツカヤ
セカンド3Loを引っ提げて女王への道を突き進みます

スルツカヤはロシア杯で3S+3Lo+2Tに成功すると、2005年世界選手権は3Lz+3Loに成功し
4大会ぶりの優勝。トリノ五輪は優勝候補筆頭としてシーズンを迎えるのでした
こちらの動画ではスルツカヤも2001年に3S+3Loを跳んでいたようです

2005-2006年には再び世界を震撼させる選手が!
皆さんご存知の浅田真央、です。
浅田真央_convert_20150526151445
浅田は2002年の全日本選手権に特例で出場すると、3F+3Lo+3Tという非公式ながら女子初の3-3―3に成功。
2005年ジュニア世界選手権女子で史上初めて3Aを成功させると当時のSP歴代最高得点で優勝し
2005-2006年には3Aと3F+3Loを引っ提げてシニアGPSに殴り込みをかけるのです

こちらはまだ12歳の浅田真央ですが

3-3-3の後、さらに3Lz+3Loまで跳んでるんですよね。。。今でいうところのフルッツですが。
ノービスの選手がシニアと同じ演技時間をスピードを切らさずに演じ切っているというのも凄いと思います
ジャンプだけに目がいきがちですが、スピンはこのときから軸のブレないものをこなしていたのですね。
当時の山田満知子コーチは「真央の凄いところはジャンプではなくステップ。左右バランスよくステップを踏めるところ」
と評していたそうです。シニアと比べるとさすがに劣りますが、
ジャンプ、スピン、ステップ、スパイラル全てを兼ね備えた選手だったと思います
八木沼さんも実況アナも「どんな選手に育っていくのか非常に楽しみですねぇー」と仰ってますが
そう思うならカスゴミも周囲も浅田を大切に育ててほしかったですね。
カスゴミなんて「表現力高いですからねー」と言っていたのがシニア参戦したら途端に
「子供っぽい」と手のひら返しですもん。コノヤロー(▽Ⅲ▽♯)


シニア選手権出場権を持たない浅田が3Aと3F、3Loを引っ提げてトリノの金メダル候補を蹴散らしにかかり、
トリノ五輪代表選考を巡って全日本では男子も女子もすったもんだした2005-2006年。
このシーズンにはこの選手もジュニアGPSで密かに3Lo+3Loを跳んでおりました
アメリー・ラコステ_convert_20150526145732
カナダのアメリー・ラコステさん。動画は目下捜索中です

浅田真央がシニアに参戦する2006-2007年は安藤美姫と浅田の独断場になりつつも
両者が出場した2006年スケートアメリカではミラ・リュン(カナダ)も3Lz+3Loを組み込み
3選手セカンド3Loの競演に!
ミラ・リュン_convert_20150526152639(動画が見つからないので写真だけ。動画は目下捜索中)

更にアシュリー・ワグナー(米)、レイチェル・フラット(米)もセカンド3Loを組み込み
セカンド3Loは最盛期に!

・・・・・・

なるはずでした


 アシュリー・ワグナー_convert_20150526151512 レイチェル・フラット_convert_20150526151654

2007-2008年からルッツ、フリップ踏切りにロングエッジ判定導入
2008-2009年には回転不足判定にスローリプレイ導入により
セカンド3Loはおろか、ほとんどの女子選手はセカンド3回転を奪われてしまうのです(かの女王様を除いて)
最後の砦、浅田真央も2009年SP認定を最後にとうとうセカンド3Loジャンパーがいなくなり
にわかにぷしゅーとしぼんでしまうのでした

2008年4CC・FSのワグナーさん、冒頭で跳んでます(セカンド3Lo<とe判定のおまけつきで)

こちらはレイチェル・フラット選手(スマン。フラットだけの演技の動画が見つかりませんでしたのでSPフルサイズバージョンで。
31:50あたりから演技開始で、プログラム冒頭で跳んでいます。動画を見たい方はSAYURIの安藤さんまでどうぞ
最後の演技の方はお目汚しになりますので見なくて結構です


浅田真央もセカンド3Loを諦めたバンクーバー五輪シーズン、
五輪の大舞台で安藤美姫が再びセカンド3Loに果敢に挑戦するのでした
本当であれば動画も紹介ところですが、
糞IOC、とうとうキム・ヨナ以外の全ての女子選手の単独映像まで削除しやがった!!
niconicoまで!!!チッ(-_-メ)
未だに女子シングルのフルサイズ動画だけ上がらんし。
ソチはフィギュアスケートの動画そのものがアップされんし。
何か映ってはいけないものでも映っているのかしらね?

バンクーバー五輪終了後からソチシーズンに向けて回転不足判定が
「4分の1以上2分の1未満の判定は基礎点7割になるもGOEはジャッジの裁量で+評価」
と緩和され、ぼつぼつとセカンド3Loが復活の道を歩み始めます

最初の挑戦者はアデリナ・ソトニコワ
アデリナ・ソトニコワ_convert_20150526152951
得意の3Lz+3Loを引っ提げてシニア参戦するのですが、待っていたのは厳しいロングエッジ判定でした

回転そのものは認定をされているのですがルッツがぁぁぁぁぁ!

ソトニコワの生年月日は1997年7月1日。
【7月1日までに満15歳】という出場年齢についてのルールですが
私は7月1日生まれならシニア参戦できると思ってました
6月30日誕生日→選手権大会出場OK
7月1日が誕生日→ダメ!!もう1年ジュニア

というのは彼女で初めて知った次第です

2009-2010年のバンクーバー五輪シーズンにはソトニコワとこの後登場しますポリーナ・シェレペン、
エリザヴェータ・トゥクタミシェワらとともに「ソチ五輪を担うロシア三人娘」と呼ばれていました。
現在の恐ロシアは彼女らから始まったのかもしれません

続いての挑戦者は、アメリカのキャロライン・ジャン。
キャロライン・ジャン_convert_20150526164447
彼女独特の柔軟性の高さを生かした「パールスピン」名付け親となった選手、
と言えば思い出される方も多いかと思います。
長く苦しんだルッツ修正や(成功しなかったけど)、度重なる背筋痛(原因は恐らくパールスピンのやり過ぎ)から復活して
2012年ナショナルSPで3Lo+3Loに成功すると、直後の四大陸選手権SPでもプログラムで跳んでみせるのです

こちらは全米選手権SP動画ですが。残念ながら、認定は受けませんでした

2012年スケートカナダではこちらの選手がセカンド3Lo挑戦!
ポリーナ・シェレペン_convert_20150526152920
ロシアのポリーナ・シェレペン選手。
シェレペンもロシア三人娘のひとり。一足早くシニア移行でした
もともと得意としていたセカンド3Loは3Fからでしたが、3Fがエラー持ちのためセカンド3Loは3Lzにつけるようになるのですが
・・・
撃沈

シェレペンさん、2013-2014年シーズンから母親の母国であるイスラエルに国籍変更、8月に引退されました。

2013年四大陸選手権FSで3Aの封印を解いた浅田真央がFSでも伝家の宝刀を抜くのですが
こちらも撃沈


さらにこの方も
サマンサ・セサリオ_convert_20150526164617
アメリカのサマンサ・セサリオ選手。

彼女は3Lo+3Loを得意としていましたが一度も認定は受けぬまま
2014―2015年に故障のため引退されてしまいました。うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!(泣)

ソチで世界を感動の渦に巻き込んだ浅田真央が休養、セサリオちゃん引退で
遂にセカンド3Loジャンパー根絶か・・・と思いましたが
若い才能に脈々と受け継がれてました

1人目は青木裕奈。
青木裕奈_convert_20150526164702
まだノービスの選手ですが、FSで3Lz+3Loに挑戦して認定をもらっていました!!!!!


もう一人は現在習得中ですが来季はプログラムに入れようかという樋口新葉
樋口新葉_convert_20150526164730

樋口もまだジュニアですが今季全日本で3位表彰台に上がったのは皆さんも記憶に新しいと思います
練習中の動画ですがこちら

ジュニアならこれでもOKだと思いますがアマーノだとね。ちょっとね。という感じでしょうか
浅田真央復帰に「マジか・・・・・」の樋口ですが
もう一年ジュニアで頑張って、シニア参戦では先輩を蹴散らすくらいのパワーを身に着けてほしいですね

それから浅田真央復帰で、3月のうちから既に3Aと3-3も練習していたとのことですが
一部報道ではハーフループ+3Sの3連続ジャンプを練習中という情報もありました
練習中の3―3は3F+3Loで、ハーフループのシークエンスは
3F+2Loになった時に『すべての2回転ジャンプにおいて、同一ジャンプを跳んでよいのは2度まで』のルール対策で
3F+2Lo+2Loを3F+1Lo+3Sでリカバリーするための取組のためであって、
3F+3Lo、3F+1Lo+3Sを両立させることは無いのでは…と思います

男子に関しては第3ジャンプで跳ぶ選手はいましたが第2ジャンプはほとんどいませんね。
↑に挙げたアレクサンドル・アブトさんだけです。
第1ジャンプ+3T+3Loというのも2010年トリノワールドを機に1人も見なくなったように思います
あとは高橋大輔さんがEXのフィナーレで、
カナダのケヴィン・レイノルズ選手が跳んでいたくらいでしょうか
ケヴィン・レイノルズ_convert_20150526191543 高橋大輔_convert_20150526191036

ケヴィンの2012年カナダナショナルFSジャンプ構成は無茶苦茶です
3種クワドと3T、3Lo2度の6種8度で第2、第3ジャンプに至るまで3回転という驚愕の構成です
判定受けまくりではありますが、こんな構成誰も跳べない(笑)

中野友加里さんがかつて3Aと2度の3―3も入れていて「クレイジー・ガール」と呼ばれていたことがあったそうですが
ケヴィンはさしずめ『超クレイジー・ボーイ』でしょうか
ちなみに公式戦でのシニア男子でのセカンド3Lo認定は彼が優勝した2012年四大陸選手権が最後だったと思います
※プロトコルの【+C】はコンビネーションジャンプ、【+S】はシークエンス

樋口新葉が来季セカンド3Loをプログラムに入れてくるのか
それとも新たなセカンド3Loジャンパーが現れるのか
今後の女子選手に注目したいと思います(男子は期待しません。)

次は第2、第3ジャンプの3Lo受難の歴史について触れていきたいと思います

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選手を混乱させ続け、迷走し続けるフィギュアスケートのルールや
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